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モードの基本についてのアレコレ  バンドマン・ミュージシャンが知っておきたい音楽理論

ここまでの記事で度数とダイアトニックコード、そしてコードトーンとテンションについて語ってきました。今回はモードについてのお話です。

前回の記事はコチラから

tommetal.hatenablog.com

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適当に弾いているだけでは雰囲気は出ない

試しにAm(ラドミ)がなっているところでCメジャースケール(ドレミファソラシ)の音を弾くとどうなるでしょうか。明確に外れている感じは出ないと思いますが、一方でどこか噛み合わない感じがでてスッキリしないんじゃないでしょうか。このようにコードによってもうちょっとフィットした弾き方があるんじゃないか?というのがモードの基本的な考え方です。ロックやポップス、ジャズなどで使われる基本的なモードは教会旋法(チャーチモード)といわれるやつです。今回はその基本的なモードについて紹介したいと思います。

 

基本的な7つのモードを知ろう

まずは名前を一つずつ出していきます。最初は覚えるのが大変だと思いますが、後々絶対に覚えることになるので頑張ってみてください。理論的なことはこの後で書いていきます。

 

イオニア

・ドリアン

・フリジアン

・リディアン

・ミクソリディアン

・エオリアン

・ロクリアン

 

はい。モードというのはこれ以外にもたくさんあるんですが、とりあえず覚えなければいけないのはこの7つです。他のものは余裕が出たら覚えてください。

 

それでは理論的な説明に入っていきます。

 

モードとは

モードとはさっきも言ったようにコードによってもっとフィットする弾き方があるんじゃないか、といった考えの中で使われています。ここでもうちょっと細かく考えていきましょう。先ほどキーがCメジャーの時の話をしました。ここからは四和音で考えていきます。ダイアトニックコードの6番目であるAm7に関して、適当にドレミファソラシドを弾いていてもすごく音が外れているという感じにはなりにくいのかなと思います。一方でかみ合ってない感じがして良い演奏とは呼べないものが出来上がります。ここでダイアトニックコードそれぞれに適した弾き方があるといった考えが出てきます。一例として、この場合はAm7の時にはエオリアンが出てくるのです。ではこうしたものはどうやって導出しているのでしょうか。

 

モードの導出

ここではコードクオリティは書かず度数のみの表記にしますが、これまで出てきたものと表記が違うだけで中身は同じです。

 

モードはインターバルが絡んでいるということは前にちょろっと言いましたが、それぞれのダイアトニックコードのコードトーンとテンションを順番に並び替えましょう。

 

I  R,9,M3,11,5,13,M7     イオニア

Ⅱ  R,9,m3,11,5,13,m7     ドリアン

Ⅲ  R,♭9,m3,11,5,♭13,m7   フリジアン

Ⅳ  R,9,M3,#11,5,13,M7     リディアン

Ⅴ  R,9,M3,11,5,13,m7     ミクソリディアン

Ⅵ  R,9,m3,11,5,♭13,m7     エオリアン

Ⅶ  R,♭9,m3,11,♭5,♭13,m7  ロクリアン

 

(書き間違えてたらゴメンね)

一番右側にモードの名前を書いています。こうした音の距離感で音が配置されているスケールが各モードスケールなのですね。

こうしてコードトーンとテンションをインターバルで、つまり度数表記で並び替えてみるとかなり本質的な部分が見えてきたんじゃないでしょうか。

さっきⅥでCメジャー(Cイオニアン)を弾いてみてフィットしなかったのにはワケがあったのです。フィット感がなかったのは音と音の距離感を意識せずに演奏していたからでした。各コードにあった演奏をする、というのはコードの度数やクオリティが何かによって使える音使いが変わるということです。この音のチョイスについては前回の記事でコードトーンとテンションのことを紹介していますからそちらも参照してください。

 

ジャズとかフュージョンに出てくるような艶っぽいソロは必ずこうしたことを抑えています(そのうえで狙って外してきたりしています)。

 

こうしたことからも分かる通り、音のチョイスとは本来こんなにも奥深いのです。

 

よくウェブサイトで書かれているアレ

よくネットではエオリアンのところにラシドレミファソが書いてあって・・・みたいな話を初回で書きましたが、それはキーがCの時のAエオリアンなのです。だからそういう書き方になっていたのでした。このような書き方では本質を捉えるのは難しいと思いますが、そういうサイトも多いのです。

 

試しにCでやってみよう

先ほどのインターバルの話を踏まえ、試しにCで各モードを書いてみましょう。

Cイオニアン ド レ ミ ファ ソ ラ シ ド

Cドリアン  ド レ ミ♭ ファ ソ ラ シ♭ ド

Cフリジアン ド レ♭ ミ♭ ファ ソ ラ♭ シ♭ ド

Cリディアン ド レ ミ ファ# ソ ラ シ ド

Cミクソリディアン  ド レ ミ ファ ソ ラ シ♭ ド

Cエオリアン ド レ ミ♭ ファ ソ ラ♭ シ♭ ド

Cロクリアン ド レ♭ ミ♭ ファ ソ♭ ラ♭ シ♭ ド

他にもモードはある

他にもモードがあるっていう話をしました。

今はメジャースケールからでてくるものについて書きましたが、これがハーモニックマイナーやメロディックマイナーからも同じ作業を行えます。

 

これについてはもし機会があったらまたやろうかなと思います。

 

まとめ

モードというのは度数とダイアトニックコードの知識から成り立っていることが分かりました。

コードトーンとテンションを度数表記にして出てくる順番に並び替えてあげると各モードのインターバルが分かりました。あとはスタートの音が変わってもそれに合わせてインターバルを保ってあげればいいのです。

 

応用的なことや先のこともちょっとずつ書いていきますから、また気になったら見てください。それではまた。

 

 

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